TOMONIAI School
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Level 2 プロンプトの基本

プロンプトの4要素と例示を使い、AIに意図通りの指示を出して改善できる

  1. レッスン本文
  2. 実務演習
  3. チェックテスト

伝える ― AIに意図通りに動いてもらう

「指示の質が、成果の質を決める。」

このレベルで身につけること
プロンプト(AIへの指示文)の基本構造を理解し、プロンプトの4要素(役割・文脈・指示・制約)と例示を使って意図通りの答えを引き出せるようになる。さらに、思った答えが出ないときに指示を改善できるようになる。

学習の流れ:① 教材を読む → ② 実務演習をやる → ③ チェックテストで確認

📌 前回の振り返り(Level 1):AIは「次に来る言葉を予測している」こと、そして「作る・直す・仕分ける」が得意な一方で「正確な事実」は苦手なことを学びました。今回は、その得意を最大限に引き出す"指示の出し方"=プロンプトを身につけます。


Section 1 プロンプトとは何か

AIとの仕事は「指示書づくり」

プロンプトの定義

プロンプト(prompt) とは、AIに対して出す指示文のことです。

AIを使いこなすコツは、極端に言えば 「AIへの良い指示書を書くこと」 です。 同じAIでも、指示の出し方しだいで、返ってくる答えの質はまったく変わります。

良い指示と悪い指示

同じことを頼んでも、結果が大きく変わる例を見てみましょう。

❌ 悪い指示「お知らせ作って」
⭕ 良い指示「オンラインショップの購入者向けに、再購入を促す案内メールを作って。親しみやすい敬語で、120字以内、最後にクーポンの案内を入れて」

悪い指示では、AIは"何となく"それっぽいものを返すしかありません。 良い指示は、誰に・何を・どんな形でを具体的に伝えているので、そのまま使える答えが返ってきます。

ポイントAIは察してくれません。「言わなくてもわかるだろう」は通用しない。人間の新人に頼むつもりで、具体的に書く。

Section 2 良いプロンプトの4要素

「役割・文脈・指示・制約」をそろえる

良いプロンプトには、共通して入っている4つの要素があります。 この4つを意識するだけで、答えの質が安定します。

要素内容
① 役割AIに「誰として」答えてほしいか「あなたは美容室の受付スタッフです」
② 文脈どんな状況・背景なのか「しばらく来店のないお客様に再来店を促したい」
③ 指示何をしてほしいか(動詞で明確に)「LINEで送る案内文を作成して」
④ 制約守ってほしい条件・形式「120字以内・敬語・絵文字なし・最後に予約導線」

4要素は、積み重ねるほど答えが安定します。

図を描画中…

図:役割・文脈・指示・制約の4要素がそろうほど、AIの答えは安定する。

4要素をそろえた例

あなたは美容室の受付スタッフです。(役割) しばらく来店していないお客様に、再来店を促したいです。(文脈) その方へ送るLINEの案内文を作ってください。(指示) 条件:120字以内・親しみやすい敬語・絵文字なし・最後に「ご予約はこちら」と添える。(制約)

このように書くと、AIは迷わず、そのまま使える文面を返してくれます。

ポイント4要素を毎回全部書く必要はない。だが「思った答えが出ない」ときは、この4つのどれかが抜けていることがほとんど。

Section 3 例示の力 ― お手本を見せる

言葉で説明するより、見本を1つ

AIに意図を伝える最強の方法の一つが 「例示(お手本を見せること)」 です。

「丁寧に書いて」と100回言うより、理想の文章を1つ見せる方が、AIは確実に意図をつかみます。 これを Few-shot(フューショット) と呼びます。

例示ありの指示

次の例と同じトーン・同じ形式で、別のお客様向けの文面を作ってください。

【例】 「山田様、お久しぶりです。前回のご来店から半年が経ちました。そろそろ髪を整えませんか? ご都合のよい日をお選びください。ご予約はこちら→」

【作ってほしい対象】 1年ぶりに来店する、お子様連れのお客様向け

例を1つ見せるだけで、AIは長さ・語り口・締め方をそろえてくれます。 実務では、これまで使っていた文面を例として渡すことがよくあります。

ポイント「こういう感じ」を言葉で説明しきれないときは、お手本を1つ見せる。例示は、説明の100倍速い。

Section 4 出力の形を指定する

使いやすい形で受け取る

AIの答えは、後の作業で使いやすい形で受け取るのがコツです。 AIの答えは「人が読む文章」だけでなく「次の処理に渡すデータ」としても受け取れるからです。

形式の指定使いどころ
箇条書きで要点を整理したいとき
表で項目ごとに比較・一覧にしたいとき
○文字以内でLINEやSMSなど文字数制限があるとき
JSON形式で後でツール(Make.comなど)に渡して処理したいとき

「データの形」で受け取る例

次の問い合わせ文を読んで、結果を次の形式で出してください。 種別:(予約/変更/キャンセル/その他 のいずれか) 希望日:(書かれていなければ「なし」) 緊急度:(高/中/低)

このように形を決めて受け取ると、人が読むだけでなく、 そのまま次の自動処理につなげられるようになります。Level 4・5で実感します。

ポイント「どう答えるか」まで指定する。形を決めて受け取ることが、後の自動化への第一歩。

Section 5 うまくいかないときの直し方

プロンプトは「一発」ではなく「改善」

最初のプロンプトで完璧な答えが出ることは、むしろ少数派です。 大切なのは、出てきた答えを見て、指示を直していくこと。これを 反復(イテレーション) と呼びます。

答えが微妙なときのチェックリスト

症状直し方
長すぎる・短すぎる文字数や行数の制約を足す
トーンが違う役割を足す/お手本を1つ見せる(例示)
的外れな内容文脈(背景・目的)を足す
余計な前置きが多い「前置きなしで本文だけ」と指示する
事実が怪しい元データを渡し「この中から答えて」と限定する

直し方の実例

(1回目)「案内文を作って」→ 長くて硬い文章が出た (改善)「さっきの文を、120字以内で、もっと親しみやすく直して」→ ちょうどよくなった

このように、AIとの会話を続けながら近づけていくのが基本です。 ゼロから書き直す必要はありません。「ここをこう直して」と伝えればよいのです。

ポイントプロンプトは育てるもの。一度で決めようとせず、「もう少しこうして」を重ねて理想に近づける。

⚠️ よくある失敗

「いい感じに作って」で丸投げし、延々と作り直すハメに
「お客様向けのいい感じのお知らせを作って」とだけ頼み、返ってきた文章がイメージと違う→「もっとこう」を10回繰り返しても近づかず、結局自分で書いた——という時間のムダはよく起きます。原因は、役割・文脈・制約が抜けていたこと。
学び:遠回りに見えても、最初に4要素を書く方が圧倒的に速い。トーンが言葉で説明しづらいときは、**お手本を1つ貼る(例示)**のが最短ルート。

このレベルのまとめ

  • プロンプト=AIへの指示文。AIを使いこなす中心は「良い指示書を書くこと」
  • 良いプロンプトの4要素:役割・文脈・指示・制約
  • 例示(お手本を1つ見せる) は、言葉の説明より速く意図が伝わる
  • 答えは使いやすい形(箇条書き・表・文字数・データ形式)で受け取る
  • プロンプトは一発で決めず、反復して改善する

次は 実務演習(exercises.md) で、実際に指示文を書いて改善してみましょう。

実務演習

Level 2 実務演習

やってみる ― 指示文を書いて、直す

このレベルの演習は、実際に手元のChatGPTやClaudeに打ち込んで試すと効果が倍増します。 書いた指示で、思った答えが出るかを確かめてみてください。


演習 1|悪い指示を、良い指示に直す

次の「悪い指示」を、役割・文脈・指示・制約の4要素を使って書き直してください。

悪い指示:「リマインドのメール作って」

あなたが書き直した指示:
答えを見る

【参考】こう書けたらOKの例

「あなたは飲食店の予約担当です(役割)。明日19時に予約のあるお客様に、来店前日のリマインドを送りたいです(文脈)。その案内メールを作ってください(指示)。条件:100字以内・丁寧な敬語・ご予約の人数を確認する一言を添える・最後に変更したい場合の連絡先を入れる(制約)。」

💡 この4要素は業種を問いません。「美容室の受付」「ECショップの担当」「クリニックの受付」など、役割と文脈を入れ替えれば、同じ型でどんな現場の文面にも使えます。

ポイント:4要素のうち、自分の書き直しに抜けている要素がないかを確認してください。


演習 2|例示(お手本)を使って、トーンをそろえる

下のお手本と「同じトーン・同じ長さ」で、別の対象者向けの文面を作る指示を書いてください。 (指示文の中に、お手本をきちんと含めること)

お手本

「佐藤様、お久しぶりです。前回のご来店から半年が経ちました。そろそろ髪を整えませんか? ご予約はこちらからどうぞ。」

新しい対象:1年ぶりに来店予定の、お子さま連れの保護者の方向け

あなたが書く指示:
答えを見る

【参考】こう書けたらOKの例

「次のお手本と同じトーン・同じくらいの長さで、別のお客様向けの文面を作ってください。【お手本】佐藤様、お久しぶりです。前回のご来店から半年が経ちました。そろそろ髪を整えませんか? ご予約はこちらからどうぞ。【新しい対象】1年ぶりに来店予定の、お子さま連れの保護者の方向け。お子さまの整髪にも触れてください。」

ポイント:お手本を指示の中に貼り付けることが、トーンをそろえる一番の近道です。


演習 3|「データの形」で受け取る指示を書く

次の問い合わせ文をAIに読ませて、後の処理に使いやすい形で結果を受け取る指示を書いてください。

問い合わせ文(例)

「こんにちは。来週の火曜の午後に予約を取りたいのですが空いていますか? できれば15時ごろ希望です。」

抽出してほしい項目:種別(予約/変更/キャンセル/その他)・希望日時緊急度(高/中/低)

あなたが書く指示:
答えを見る

【参考】こう書けたらOKの例

「次の問い合わせ文を読んで、結果を以下の形式だけで出力してください。余計な説明は不要です。 種別:(予約/変更/キャンセル/その他) 希望日時:(書かれていなければ『なし』) 緊急度:(高/中/低) 【問い合わせ文】こんにちは。来週の火曜の午後に予約を取りたいのですが空いていますか? できれば15時ごろ希望です。」

期待される出力例

種別:予約 希望日時:来週火曜 15時ごろ 緊急度:中

ポイント:形を先に決めて渡すと、人も読めて、次の自動処理にもそのまま使えます。これがLevel 4・5の自動化につながります。


演習が終わったら、チェックテスト(test.md) で理解度を確認しましょう。


🤖 AI採点の観点(LMS用)

このセクションは、自作LMSの AI評価エンジンexercise_answers.ai_score 0〜100 / ai_feedback)に接続することを想定しています。 自己学習でも、自分の回答が次の観点を満たしているかを確認すると効果的です。

演習採点の観点(合格の鍵・3点)
演習1①役割・文脈・指示・制約の4要素がそろっている/②制約が具体的(字数・トーン・導線など)/③「作って」だけの丸投げ表現が消えている
演習2①お手本を指示文の中に含めている/②新しい対象の条件を明記している/③「同じトーン・同じ長さ」など例示の狙いを指定している
演習3①出力フォーマットを明示している/②抽出項目(種別・希望日時・緊急度)を指定している/③「余計な説明は不要」など形を固定する工夫がある

採点プロンプト(テンプレート)

あなたは「AI入門・基礎コース」の講師です。Level 2(プロンプトの基本)の演習回答を採点してください。

【レベルの狙い】プロンプトの4要素と例示を使い、AIに意図通りの指示を出して改善できる
【採点する演習】{{演習番号}}
【採点の観点】{{上表の該当する観点(3点)}}
【受講者の回答】{{answer_text}}

次のJSON形式だけで出力してください。励ます語り口で、専門用語は避けてください。
{
  "score": 0〜100の整数,
  "good": "良かった点(1〜2文)",
  "improve": "もっと良くなる点(1〜2文)",
  "one_tip": "次に試すと伸びる具体的な一歩(1文)"
}

チェックテスト(練習・採点あり)

🟢 練習モード:その場で採点します(記録は残りません)。本番採点・進捗・修了証は ログイン後に使えます。

10問・8問以上正解で合格です。すべて選択してから採点してください。

Q1.「プロンプト」の意味として正しいものはどれですか?

Q2.良いプロンプトの「4要素」の組み合わせとして正しいものはどれですか?

Q3.「あなたは美容室の受付スタッフです」という一文は、4要素のどれにあたりますか?

Q4.「120字以内・敬語・絵文字なし」という条件は、4要素のどれにあたりますか?

Q5.「例示(Few-shot)」とは何をすることですか?

Q6.トーンや書き方をAIにそろえてもらう、最も効果的な方法はどれですか?

Q7.後でツール(Make.comなど)に渡して処理したいとき、答えを受け取る形式として適しているのはどれですか?

Q8.答えが「長すぎる・硬すぎる」とき、まず試すべき改善はどれですか?

Q9.プロンプトに対する正しい姿勢はどれですか?

Q10.思った答えが出ないとき、最初に疑うべきことは何ですか?

このレベルの気づき

感じたこと・気づいたこと・分からなかった点を一言どうぞ(任意)。送信すると講師に届きます

※ プレビューでは送信できません。

本文を読み終えたら

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